事業者だけではない?意外と知らない「個人向け」補助金・助成金の活用術
補助金は「会社のもの」という思い込みを捨てる
「補助金」という言葉を聞くと、多くの人が「中小企業が新しい機械を買うためのもの」や「ITツールを導入するための資金」といった、事業者向けの制度を思い浮かべるのではないでしょうか。確かに、予算規模の大きな補助金の多くは、経済活性化を目的とした法人・個人事業主向けです。
しかし、実は私たちの日常生活に直結する「個人向け」の補助金や助成金も数多く存在します。これらは国だけでなく、都道府県や市区町村が独自に実施しているケースが多く、知っているか知らないかだけで、家計の負担が大きく変わることも少なくありません。
本記事では、2026年現在注目を集めている東京都のポイント還元事業から、特定の困難に直面した際の公的支援まで、個人が活用できる最新の補助・助成制度をピックアップして解説します。
東京都で11,000円相当をゲット!「東京アプリ」の生活応援事業
今、東京都内で大きな話題となっているのが、東京都公式アプリ「東京アプリ」を通じたポイント付与施策です。これは、都民の生活支援とDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を目的としたもので、条件を満たすことで11,000円相当の「東京ポイント」を受け取ることができます。
申請のポイント
この制度の大きな特徴は、単にアプリを入れるだけでなく「マイナンバーカードによる本人確認」が必要な点です。
- 対象:15歳以上の東京都民
- 必要書類:マイナンバーカード
- 活用方法:付与されたポイントは、キャッシュレス決済サービスへのチャージや、提携店舗での買い物に利用可能です。
2026年2月現在、非常に高い注目を集めており、アクセスが集中する時期もありますが、個人が受け取れる「補助」としては非常にハードルが低く、即効性のある制度と言えるでしょう。
困難に直面した時の「司法の壁」を低くする東京都の支援
補助金は、消費を促すものだけではありません。予期せぬトラブルや犯罪被害に遭った際、裁判や法的解決を支援するための助成金も存在します。
東京都では、犯罪被害に遭われた方やそのご家族が刑事裁判に参加する際、弁護士に支払う「着手金」の一部を助成しています。
制度の概要
- 助成内容:弁護士への着手金のうち、最大10万円を助成
- 主な要件:東京都内で発生した犯罪被害であること、被害時に都内に住所があることなど
裁判の手続きは精神的・経済的な負担が大きいものですが、こうした公的な助成があることを知っておくだけで、専門家の力を借りるという選択肢が現実味を帯びてきます。
自治体ごとの特色が出る「医療・子育て」の助成金
医療や子育てに関する支援は、お住まいの地域によって手厚い独自制度が用意されていることがあります。
1.大阪府:不育症検査費用助成事業
不育症(2回以上の流産・死産の既往がある等)の検査は、一部が保険適用外となることがあり、経済的負担が課題となる場合があります。大阪府(および府内市町村)では、先進医療として実施される不育症検査に対し、費用の一部を助成しています。
- 助成額:検査費用の10分の7(上限6万円)
- 狙い:研究段階にある検査を先進医療として受ける際の負担を軽減し、次世代の医療への足掛かりとする
2.福岡県内の自治体:第3子以降の保育料無償化
福岡県内の多くの自治体(八女市、須恵町、久山町など)では、2025年9月から順次、第3子以降の子どもに対する保育料の無償化を拡大しています。
これまでの国の制度では「上の子の年齢制限」がありましたが、新制度では「きょうだいの年齢に関わらず、第3子以降なら無償」とする自治体が増えています。
- 対象:0歳から2歳児クラスの第3子以降
- 特徴:所得制限を撤廃している自治体が多く、多子世帯への強力なバックアップとなっています
補助金活用のための「情報の探し方」
こうした個人向け補助金は、自分から手を挙げない限り(申請しない限り)受け取れないものがほとんどです。以下の3点を意識して情報を収集してみてください。
- ・自治体の「広報誌」を流し読みする
- ・居住地の役所サイトの「個人向け・暮らし」カテゴリーをチェックする
- ・マイナポータルなどの行政アプリで通知設定をオンにする
かつての「事業再構築補助金」のように、巨額の予算が投じられた事業者向け制度が終了していく一方で、こうした生活に密着した細やかな支援策は、常にアップデートされています。
まとめ
補助金は、決して「特別な人や企業」だけのものではありません。東京アプリのような最新のデジタル施策から、医療・福祉・司法といったセーフティネットまで、多岐にわたります。まずはご自身が住んでいる地域で「今の自分に当てはまるもの」がないか、一度検索してみることをお勧めします。