第19回小規模事業者持続化補助金はいつ始まる?2026年の公募スケジュール予想と「メジャーアップデート」への対策
小規模事業者持続化補助金(以下、持続化補助金)は、販路開拓や業務効率化を目指す小規模事業者にとって、最も身近で使い勝手の良い制度の一つです。
2025年までの公募が一区切りつき、多くの事業者が「次はいつなのか?」「第19回公募はあるのか?」と気をもんでいたことでしょう。
先日、商工会の公式ホームページ等において、第19回公募の受付開始時期に関する見通しが示されました。この情報は、2026年の事業計画を立てる上で非常に重要な指標となります。
本記事では、最新情報を基にした第19回公募スケジュールの予測と、過去の傾向から読み解く「公募回数の変化」、そして今後警戒すべき「ルールのメジャーアップデート(大幅変更)」の可能性について詳しく解説します。
第19回公募は2026年5月~6月に受付開始か
商工会の持続化補助金特設サイト等の情報によると、第19回公募の受付開始は「5月から6月頃」となる見込みです。 これまでの持続化補助金は、公募要領の発表から締切まで、概ね2ヶ月〜3ヶ月程度の期間が設けられるのが通例です。
もし5月〜6月に受付が開始されるとすれば、申請の締め切りは「2026年7月〜8月頃」になる可能性が高いと推察されます。
「不採択でも再チャレンジ可能」なスケジュール感
なぜ、この時期のスケジュールが有力視されるのでしょうか。それには「敗者復活」の仕組みが関係しています。 持続化補助金の大きな特徴として、一度不採択になっても、事業計画をブラッシュアップして次の回に応募できる(再申請できる)という点があります。
事務局側も、基本的には「採択発表」と「次の公募締切」が被らないように、あるいは不採択通知を受け取ってから次の締切までに修正の時間が取れるようにスケジュールを組む傾向があります。
仮に第19回が夏(7-8月)締切であれば、採択発表は秋(10月-11月頃)になります。そうすると、第20回公募の締切を冬(12月-1月頃)に設定することで、第19回で涙を飲んだ事業者も第20回に挑戦できるという、年間サイクルの整合性が取れるのです。
2026年の公募回数は「年2回」が定着する見込み
かつて、コロナ禍における経済対策として実施された時期(2020年〜2023年頃)は、年間で3~4回というハイペースな公募が行われていました。まさに「五月雨式」にチャンスがあったわけですが、2024年以降、この潮目は明らかに変わりました。
事務局体制と審査の質の安定化
2024年以降、公募回数は「年2回」ペースに落ち着いています。これには主に2つの理由が考えられます。
- ・事務局の体制整備:膨大な数の申請を処理するためには、審査員や事務局のマンパワーが必要です。年4回ペースでは事務処理が追いつかず、審査期間が長期化する傾向がありました。年2回に集約することで、審査体制を安定させる狙いがあると思われます。
- ・事業計画の質の確保:頻繁に公募があると「とりあえず出す」という質の低い申請が増加します。回数を絞ることで、事業者がじっくりと計画を練り上げる時間を確保し、実効性の高い事業計画を採択したいという意図も読み取れます。
したがって、2026年も「第19回(夏締切)」と「第20回(冬締切)」の計2回実施が基本線であると想定して準備を進めるのが賢明です。「次の回がすぐあるから」という甘い見通しは捨て、1回1回の申請に全力を注ぐ必要があります。
警戒すべき「ルールのメジャーアップデート」の可能性
持続化補助金は、数年に一度、ルールが劇的に変わる「メジャーアップデート」が行われます。 最も記憶に新しい大きな変更は、2022年(第8回公募以降)に行われた「ウェブサイト関連費」に関する制限の導入です。
2022年の「ウェブサイト関連費」制限の衝撃
それ以前は、ホームページ制作やECサイト構築、Web広告費だけで補助金の上限額を使い切る申請が可能でした。多くの制作会社が「実質0円でホームページが作れる」といった営業トークを展開し、申請が殺到しました。
しかし、2022年の改定で以下の厳しい制限が課されました。
- ・ウェブサイト関連費のみでの申請は不可(必ず機械装置や店舗改装などの経費と組み合わせる必要がある)。
- ・ウェブサイト関連費は、補助金総額の4分の1(最大50万円)までしか認めない。
この変更の背景には、「作っただけで成果が出ていない(放置された)サイトの乱立」や「費用対効果への疑問」、そして一部で見られた「不正受給に近い強引な営業」への対策があったと推測されます。
※小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第 18 回公募 公募要領よりhttps://www.jizokukanb.com/jizokuka_r6h/doc/kobo/r6_18/%E4%B8%80%E8%88%AC%E5%9E%8B_%E5%85%AC%E5%8B%9F%E8%A6%81%E9%A0%98_%E7%AC%AC3%E7%89%88.pdf
第19回以降で予想される変更点は?
前回の大きな変更から時間が経過しており、そろそろ次の「メジャーアップデート」が実施されてもおかしくない時期に来ています。 現時点では確定情報はありませんが、国の政策トレンドや過去の経緯から、以下のような変更の可能性が推察されます。
- ・「賃上げ」要件の厳格化またはインセンティブ強化:政府は中小企業の賃上げを強力に推進しています。賃上げを行う事業者に対する加点措置は既にありますが、これが「必須要件化」されたり、未達の場合の返還規定が厳しくなる可能性があります。
- ・インボイス制度対応の完了:インボイス特例(補助上限の上乗せ)はこれまで経過措置として実施されてきましたが、制度浸透に伴い、特例が縮小または廃止される可能性があります。
- ・「実地確認」の強化:不正受給防止の観点から、事業実施後の完了報告時に求められる証拠書類(写真や成果物)のチェックがより厳格になる、あるいは抜き打ちでの現地調査が増えることも考えられます。
採択を勝ち取るために今やるべきこと
第19回の公募要領が発表されてから動き出すのでは遅すぎます。 受付開始が5月〜6月と予想される今、採択率を高めるためにできる準備は「事業計画(経営計画)の策定」です。
持続化補助金の本質は、「自社の強みを見直し、ターゲットを明確にし、具体的にどう売上を上げるか」というストーリーを作ることにあります。この骨子がしっかりしていれば、細かいルール変更があっても微修正で対応可能です。
- ・自社の強みの棚卸し: 競合他社と比較して何が優れているか。
- ・ターゲットの明確化: 誰に商品・サービスを届けたいか。
- ・具体的な販路開拓策: チラシなのか、展示会なのか、Webなのか。その施策はターゲットに届くのか。
これらを今のうちに言語化し、商工会の指導員や認定支援機関(中小企業診断士など)に相談を始めてください。 ルール変更へのアンテナを張りつつ、早期に着手することが、2026年の事業飛躍への第一歩となります。