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補助金を活用した自社製品・サービスの販売戦略:対象となる経費の範囲と提案のポイント

補助金を活用した自社製品・サービスの販売戦略:対象となる経費の範囲と提案のポイント

補助金を活用した自社製品・サービスの販売戦略:対象となる経費の範囲と提案のポイント

自社の商品やサービスを提案する際、「補助金を活用できる」という点は顧客にとって極めて強力な導入メリットとなります。特に高額な設備投資やシステム導入、さらには建物の建設や店舗のリフォームを検討している企業にとって、導入コストの数分の一が国から補填されることは、成約を後押しする決定的な要因になり得ます。

しかし、すべての製品や工事が補助金の対象になるわけではありません。

また、補助金をセールストークに組み込むには、制度の趣旨や対象範囲を正確に理解しておく必要があります。本記事では、自社商品を補助金対象として提案するためのカテゴリー別ポイントと、主要な補助金の構造について解説します。


なぜ補助金が強力なセールスツールになるのか

顧客が新しい設備やITツール、あるいは新店舗の開設を検討する際、最大のネックとなるのは「初期投資の負担」「投資対効果(ROI)への不安」です。補助金はこの初期投資を直接的に軽減するため、顧客のキャッシュフローを改善し、決断のハードルを劇的に下げることができます。

ただし、補助金は単なる値引き原資ではありません。国が特定の政策目的(生産性向上、DX推進、省力化、新分野展開など)を達成するために交付する「公的資金」であることを忘れてはなりません。

自社製品を販売する側は、その製品やサービスがどのように顧客の事業に貢献し、国の政策目的に合致するかをロジカルに説明する役割を担うことになります。


補助金対象となり得る製品・サービス・工事のカテゴリー

1. 機械装置・システム開発(ものづくり補助金・省力化投資補助金など)

製造業の加工機械や、特殊な業務基幹システムなどは、中小企業庁が管轄する大型補助金の対象になりやすい傾向があります。

「ものづくり補助金」では、革新的なサービスの開発や生産プロセスの改善が求められます。単に「古くなったから買い替える」という理由ではなく、その機械を導入することで「いかに生産性が向上し、付加価値が生まれるか」というストーリーがポイントです。

また、比較的規模の小さい設備であれば「小規模事業者持続化補助金」の対象にもなります。ここでは店舗の厨房機器や販路開拓のための設備導入として提案することが可能です。


2. 建物費・内装経費(新事業進出補助金・持続化補助金など)

建設業や内装工事業、不動産関連のサービスを提供している場合、建物に関する経費が対象になる補助金は非常に大きな武器になります。

例えば「新事業進出補助金(事業再構築補助金の後継的枠組みなど)」では、新分野への進出に伴う工場の建設や、既存施設の改修費用が対象となります。これは数千万円単位の投資になることが多いため、補助金の有無がプロジェクトの実行可否を左右することもあります。

また「小規模事業者持続化補助金」では、店舗の改装やバリアフリー化工事、客席の増設といった内装工事も対象になります。

地域の飲食店や小売店へのリニューアル提案において、補助金は非常に有効なフックとなります。


3. IT導入補助金の活用(ITベンダー登録)

ITツール(ソフトウェア、クラウドサービスなど)を販売している場合、最も親和性が高いのが「IT導入補助金」です。

この制度の特徴は、販売店側が「IT導入支援事業者(ベンダー)」として事務局に認定を受け、自社製品を「ITツール」として登録する必要がある点です。登録が完了すれば、顧客は2分の1もしくは3分の2の補助を受けて製品を導入できます。

大手会計ソフトの販売店などが積極的に登録を行っているのは、この制度が実質的な販売プラットフォームとして機能しているからです。

ただし、販売店側が顧客の申請支援を行う必要があるため、一定の補助金知識と事務能力が求められます。


4. 省力化投資補助金(カタログ型)の活用

2024年から始まった「中小企業省力化投資補助金」は、従来の自由記述が多い申請様式とは異なり、あらかじめ登録された「製品カタログ」から選ぶ形式です。

清掃ロボット、自動検温器、自動精算機、配膳ロボットなどの汎用的な省力化設備が対象となります。地域の工業会などを通じて自社製品をカタログに認定してもらうことで、営業担当者は「カタログに載っている製品なので安心です」という提案が可能になります。現在もカタログのカテゴリーや製品数は拡大し続けています。


ランニングコストは対象にならない!注意すべき経費

補助金を活用した提案において、最も注意すべきなのは「対象外経費」の案内です。補助金はあくまで「新たな投資」を支援する制度であるため、以下のような経費は原則として対象になりません。

  • ・家賃、地代


  • ・人件費(通常の事業活動に従事するもの)



・継続してかかる広告宣伝費(月額の運用広告費など)

  • ・汎用品(パソコン、タブレット、複合機、乗用車など)



・通常の事業活動で消費する消耗品

「公的資金を投下する価値のある投資か?」が重要なので、単なる仕入れや下請けへの支払いも対象外です。また、パソコンなどの「公私混同が容易な汎用品」が対象から外されている点も、顧客への事前説明で欠かせないポイントです。


採択可能性への言及とファクトチェックの重要性

補助金を用いたセールスにおいて、最も避けなければならないのは「この補助金は100%通ります」といった断定的な表現です。

補助金には必ず「審査」があり、予算の枠も決まっています。優秀な事業計画であっても、不採択になるリスクはゼロではありません。

もし採択の可能性について言及が必要な場合は、「公募要領の要件を満たしており、趣旨にも合致していると考えられますが、最終的には外部審査員による審査で決定されます」といった、客観的かつ慎重な言い回しを徹底してください。

推察による断定は、後に不採択となった際のトラブル(損害賠償請求など)に発展する恐れがあります。あくまで「申請のサポート」や「対象となり得る製品の提供」という立場を崩さないことが、長期的な信頼関係につながります。


まとめ:補助金を「共通言語」として顧客の成長を支援する

補助金を活用して自社製品を販売することは、単なる営業テクニックではありません。それは、顧客の経営課題を共に解決し、次のステップへ導くコンサルティングの一部です。

国がどの方向に中小企業を導こうとしているのか(DX、省力化、新事業展開、賃上げなど)を理解し、その文脈の中に自社の製品やサービス、あるいは施工技術を位置づけることで、提案の説得力は格段に上がります。

制度を正しく理解し、顧客の投資を後押しする良きパートナーとしての地位を確立しましょう。

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